成人式 

島津家家中。


紋付袴姿も凛々しく、奥州筆頭伊達政宗が言う。



「小十郎、今日はなんの日だ」
「成人式でございまする」
「Yes,that'all right.」
「政宗様、成人おめでとうございます」

畳に手をつき、小十郎は深々と頭を下げる。
貴方様はとっくの昔に元服しておられます、という野暮は言わない。


目の前に座した主はひどく機嫌よさそうに頷くと、勢いよく片膝を立てた。袴の裾さばき
が無駄に見事だった。


「つぅわけで、俺もいろいろ解禁よ。ひとつ爺ィに我が儘言ってくる。今夜は帰らねぇ
ぜ!」


Let's party!YA-HA!!……と、意気揚々と立ち上がって部屋を出ていく主の姿を見送り、
小十郎はもはや穏やかな笑みをうかべながら呟いた。

「…………それは今日に限ったことではありませぬ、政宗様」

島津殿に我が儘かますのも、あしらわれて散々らぶらぶして帰ってくるのも、いつものことである。
なんかもう殿が幸せならそれでいいかな……、と遠い目になる小十郎。



伊達政宗、成人式の日であった。





一言。
 成人式ですよー!!!
 唯一の島伊達仲間、アユヤマ殿から頂きました。
 あああああありがとうございます!!!!!
 
 ちなみに政宗様は九州に居着いているそうですよ。嫁です嫁。